大会レポート

パラ駅伝 in TOKYO 2015 大会レポート

8人のランナーが楽しみながらタスキをつないだ

11月29日、日本財団パラリンピックサポートセンターは駒沢オリンピック公園で『パラ駅伝 in TOKYO 2015』を開催。第1回目の今大会は、関東広域の都道府県から19チームが参加し、171人のランナーが汗を流した。

「“i enjoy !”の精神にのっとり、楽しむことを誓います」

宝塚星組トップスターの北翔海莉さんによる君が代斉唱など華々しく行われた開会式で、ロンドンパラリンピック陸上競技日本代表の高桑早生選手らが声高らかに選手宣誓した。 それぞれの立場でパラスポーツを楽しむことを意味する“i enjoy !”は、主催の日本財団パラリンピックサポートセンターが掲げるコンセプト。 ランナーだけでなく、ボランティアなどの支える人、観戦する人も含めて、全員が主役だ。 会場を訪れたすべての人がトップ選手から市民ランナーまで幅広い選手たちの走りを盛り上げた。

コースは同公園内の陸上競技場と園内ジョギングコースからなる1周約2.5kmで、1チーム8人で約20kmをタスキでつないだ。 沿道では、晩秋の青空の下で力走する選手たちに向け、紅葉を楽しむ人やジョガーらから温かい声援や拍手が送られる風景も見られた。

この駅伝の特徴は、さまざまな障がいのある人と、健常のランナーがタスキリレーをすることだ。
第1区(視覚障がい者)を務めた、北京パラリンピック・マラソン代表の加治佐博昭選手(にっこり栃木)は伴走の豊島聡さんと快走し、区間賞(8分54秒)も獲得。
「駅伝なので、チームに貢献したいと全力でいきました。みな、障がいは違うけれど、それぞれ使える機能をフルに使ってやっている。それを周囲の方に見てもらえたことは最高です」と話した。
第2区(健常者・男)の反中祐介選手(東京青いトマト)は「沿道の応援も多くて力をもらえた。駅伝にはよく出場するが、車いす選手にタスキを渡すのは初めて。何度も練習を重ねた甲斐があって、冷静につなぐことができた」。
第3区(車いす走者・女)の青木辰子選手(しなのパープルズ)はアルペンスキーでパラリンピックに出場したことがある。
「チーム競技は、個人競技とはまた違う責任感のようなものがありますね」と話し、汗をぬぐった。
同じく第3区の鈴木百萌子選手(神奈川スターズ)は「11人抜きができて気持ちよかったです」とにっこり。
第5区(肢体不自由者・立位)の佐藤龍也選手(ぐんま空風RUN)は「初めての駅伝で不安もあったけれど、練習の成果を出し切ることができた」と満足そうに振り返った。
第6区(知的障がい者)の五味翔太選手(山梨meteor)は区間賞の走りを見せ、
「自分らしいいい走りができた。バトンもうまく渡せた」と顔をほころばせた。
第7区(聴覚障がい者)の山田真樹選手(東京スマイル)は競技場のトラックを回る際に投げキッスをするパフォーマンスでスタンドを沸かせた。
「わくわくしながら今日を迎えた。最高に楽しい!」と話した。
優勝した神奈川スターズの長田龍司選手(第8区=車いす・男子)は 「優勝できたのは、みんなが仲良くなり、心もひとつにつながることができたから」とコメントし、喜びを表した。

会場には約14,200人が来場。
パラスポーツを初めて観たという女性は「(板バネの)義足の選手の軽やかな走りや視覚障がいのランナーのスピードに衝撃を受けた」、「自分もスポーツをやらなきゃと思った」などと語った。

応援に駆けつけたSMAPが走り終えた選手のインタビューをしたり、車椅子バスケットボールなどの体験を通してパラスポーツの普及を呼びかける場面も。
体験会でデモンストレーションを担当したブラインドサッカーの川村怜選手は「観客を一瞬にして引きつけるパワーのあるSMAPさんがパラスポーツを応援してくれてうれしい」と喜んだ。

最後はSMAPが「世界に一つだけの花」を含むメドレーを披露。
障がいのある人も、健常者もみんなが一体となって余韻を楽しんだ。

区間賞

  • 1区(視覚障がい者:伴走者)

    栃木県 にっこり栃木チーム
    加治佐博昭選手
    タイム:8分54秒

    伴走者
    豊島聡選手
  • 2区(健常者・男)

    長野県 しなのパープルズチーム
    小林海仁選手
    タイム:8分4秒
  • 3区(車椅子走者・女)

    東京都 東京ハピネスチーム
    高室さき選手
    タイム:11分48秒
  • 4区(健常者・女)

    長野県 しなのパープルズチーム
    滝沢菜絵選手
    タイム:9分27秒
  • 5区(肢体不自由者(立位))

    群馬県 ぐんま空風RUNチーム
    佐藤龍也選手
    タイム:9分50秒
  • 6区(知的障がい者)

    山梨県 山梨meteorチーム
    五味翔太選手
    タイム:7分58秒
  • 7区(聴覚障がい者)

    埼玉県 熱いぜ!埼玉チーム
    高橋航輝選手
    タイム:8分37秒
  • 8区(車椅子走者・男)

    東京都 東京ハピネスチーム
    星義輝選手
    タイム:12分11秒

4位〜19位

  • 4位
    長野県 しなのパープルズチーム
    タイム:1時間36分38秒
  • 5位
    山梨県 山梨meteorチーム
    タイム:1時間36分38秒
  • 6位
    埼玉県 熱いぜ!埼玉チーム
    タイム:1時間37分46秒
  • 7位
    千葉県 スーパーファイト千葉チーム
    タイム:1時間40分16秒
  • 8位
    東京都 東京サンライズチーム
    タイム:1時間40分51秒
  • 9位
    東京都 東京青いトマトチーム
    タイム:1時間40分52秒
  • 10位
    栃木県 にっこり栃木チーム
    タイム:1時間43分13秒
  • 11位
    静岡県 ふじっぴーしずおかチーム
    タイム:1時間43分22秒
  • 12位
    東京都 東京ハピネスチーム
    タイム:1時間43分58秒
  • 13位
    群馬県 ぐんま空風RUNチーム
    タイム:1時間45分48秒
  • 14位
    東京都 東京総合ランナーズチーム
    タイム:1時間46分27秒
  • 15位
    神奈川県 川崎フレンズチーム
    タイム:1時間47分22秒
  • 16位
    神奈川県 いいじゃん!横浜チーム
    タイム:1時間54分27秒
  • 17位
    千葉県 ランナーズ千葉チーム
    タイム:1時間54分44秒
  • 18位
    新潟県 新潟コメットチーム
    タイム:1時間55分02秒
  • 19位
    埼玉県 レッツゴー埼玉チーム
    タイム:2時間1分32秒