2017.11.18

【パラサポNews】経済同友会主催のパラスポーツ運動会で16社146人が熱狂! パラアスリートによるデモンストレーションも

11月13日、東京・板橋区の東洋大学にて経済同友会主催のパラスポーツ運動会「あすチャレ! ® 運動会」が開催された。16企業から146人が参加。ボッチャや車いすリレーなどのパラスポーツを楽しみながら、企業対抗戦を行った。

この日はサントリーホールディングスのチームの一員として、パラトライアスリートの谷真海が参加。開会式では、9月の世界選手権で優勝したことを報告し「結婚、出産を経て陸上からトライアスロンに転向し、2020年を目指している。皆さんで一緒にオリンピックだけでなく、パラリンピックを盛り上げていけたらうれしい」と挨拶した。壇上では、2013年に国際オリンピック委員会総会で行った、あの”東京招致最終プレゼン”を再現する一幕もあり、来場者から拍手を浴びた。

また、経済同友会でオリンピック・パラリンピック委員会委員長を務める新浪剛史氏(サントリーホールディングス)が「2020年はパラリンピックを絶対に成功させたい。パラリンピックを満席にしたいという思いです!」と熱いメッセージ。さらに、今回の実行委員長である南壮一郎氏(ビズリーチ)が「正々堂々と戦い、東京オリンピック・パラリンピックの成功に向け、パラスポーツを盛り上げていくことを誓います」と選手宣誓を行い、3時間にわたる運動会は幕を開けた。

ボッチャのルールを学ぶデモンストレーション


デモンストレーションの作戦タイム

平日の16時にスタートした運動会の最初の種目は、だれもができるユニバーサルスポーツとして人気上昇中のボッチャだ。リオパラリンピックで日本チームがメダルを獲った競技としても知名度も高い。しかし、ルールを知るものは少ないとあって、主催者はまずデモンストレーションを企画した。


同友会の代表幹事らと対決したのは、東洋大学4年生で東京パラリンピックを目指すボッチャの佐藤駿、ロンドンパラリンピックのパワーリフティング日本代表の宇城元、そして谷によるアスリートチーム。

ボッチャは赤と青それぞれのボールを投げたり、転がしたりし、目標球にいかに近づけるかを競う。注目の一投目は、同友会代表幹事の小林喜光氏(三菱ケミカルホールディングス)がいきなり目標球に近づけ、見守る参加者たちを沸かせる。アスリートチームは“エース”佐藤が目標球を狙うさすがのショット。続く同友会専務理事の横尾敬介氏の投球が終わったところで作戦タイム。それが功を奏したのか、同友会チームは、新浪氏が相手の球を弾くミラクルショットを披露し、会場は大盛り上がり。アスリートチームの谷も、山なりの投球をするなど工夫を凝らしたが逆転ならず。同友会チームが勝利を手にした。

この白熱のデモンストレーションでルールを学んだ参加者は、それぞれのコートに散り、実際に試合に参加。見事なショットが生まれるとガッツポーズをしたり、仲間同士でハイタッチをしたりするなど、盛り上がりを見せた。
第一コートで試合を行ったオイシックスドット大地の山下さんは、ボッチャ経験2回目ながら相手ボールに自分のボールを乗せる難しいショットを決め、「考えすぎずに思い切り投げたのがよかったかな」とはじける笑顔で語った。コートを囲む応援者たちからも「ボッチャ面白い!」という声が聞かれ、大盛況のまま1種目目は終了した。


アイスブレイクも大盛況

応援にも熱が入る



パラサポ推進戦略部の伊吹祐輔プロジェクトリーダー進行によるアイスブレークでは、参加者がアイマスクを着用してブラインド状態を体験。続いて視覚障がい者のためのパラリンピック競技ゴールボールで交流戦が行われた。

ここで参加者をうならせたのは、東洋大学生でゴールボールの強化指定選手山口凌河だ。ゴールボールは3人でゴールを守り、攻撃では音源が埋め込まれたボールを投げる対戦型のスポーツ。運動会では、実際に競技で使用するものよりも軽いボールが使われたが、山口はスピードのある投球や回転投げを披露。「いつもと勝手は違ったが、(守備で)弾いたボールに素早く反応するなど『まるで見えているような動き』を心がけた。多くの人の前でゴールボールをプレーできて感謝している」と話した。


車いすを漕ぐと自然と笑顔がはじける

競技は違えどアスリート魂を見せた谷

競技の難しさと楽しさに触れた時間

3種目目は、車いすバスケットボールをアレンジしたポートボールだ。日本体育大学の大学院生であり、車椅子ソフトボールやパラアイスホッケーなどでマルチな才能を発揮する堀江航が巧みなチェアスキルを披露。その後、「皆さんも練習すればできるようになります」というパラサポ伊吹の説明に、参加者は半信半疑ながらそれぞれのコートへ。目を輝かせながら、体験用車いすを漕いでいた。
2面のコートで繰り広げられた試合では、会場で配布された応援用のハリセンが鳴り響く中でそれぞれが懸命に車いすを漕いだ。相手の意表を突くミドルシュートを決めていた全日本空輸の小成さんは「数少ないチャンスをものにしようと、大胆な作戦で全力プレーしました!」と勝負にこだわる姿勢を見せた。また、初めて競技用車いすで体を動かしたというフューチャーアーキテクトの山上さんは「上肢と下肢って連動して動くから、上半身だけを使うのは思っていた以上に難しい」と感想を語ってくれた。

最後の種目は車いすリレー。参加者の表情は真剣そのもので、リレーシーンも各社の威信をかけてタイムロスなく次のランナーにつなぐ。逆転あり、デッドヒートありで、会場は大きな賑わいを見せた。あいおいニッセイ同和損害保険の中山さんは「腕の力と車いすを操作するコツが不可欠だと身に染みた」と流れる汗を拭きながら話してくれた。

閉会式ではベスト4が表彰された。車いすユーザー4人を擁し「目指すは優勝」と語っていたアクセンチュアと、若い力が結束したオイシックスドット大地が総合点160点を獲得して同点1位に。3位も140点で住友林業、サントリーホールディングスの2社が並んだ。

閉会式は、オリンピック・パラリンピック委員会の大西賢委員長の「この競技の面白さをぜひ発信していただきたい」という言葉で締めくくられた。

参加した谷は「みんな笑顔になる。やっぱりスポーツっていいですね」と話し、宇城も「大勢にパラスポーツって楽しいと思ってもらえて嬉しい。地道に広げる大切さを知った」と普及の手ごたえを語っていた。


真剣な表情で車いすを漕ぐ

大歓声の中、笑顔でフィニッシュ!


text&photo by Parasapo
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