草なぎ剛が金メダリストに教えた 萩本欽一直伝「辛いときこそ笑え」

「Number」共同企画・シリーズ第3回
2018.12.20.THU 公開

 text by Number編集部(Sports Graphic Number)
 photograph by Takuya Sugiyama

※本記事はSports Graphic Number との共同企画です。


大きな反響を呼んでいる連載、「語ろう! 2020年へ 新しい地図×Paralympic Athletes」。稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人が、東京パラリンピックでの活躍が期待されるパラリンピアンと対談していくシリーズ企画だ。

12月20日発売の968号に掲載している第3回では、ホストを草なぎ剛さんが務め、ゲストには約20年にわたり車いすバスケットボール界をリードしてきたカナダ代表のパトリック・アンダーソン選手を迎えた。

誌面では、異分野の2人が感じているチームの若い世代との関わり方や、日本代表がもっと強くなるために必要なことなど、魅力的な話がたっぷりと掲載されているが、ここでは対談に掲載できなかった余話を紹介したい。

パトリック選手は“車いすバスケ界のマイケル・ジョーダン”との異名を持つ、スーパーアスリート。これまでシドニー、アテネ、北京、ロンドンと4度パラリンピックに出場し、金メダル3個、銀メダル1個を獲得している。

そんな彼には、アスリートとは別の”もうひとつの顔”があるという。


音楽活動するパラリンピアン。



パトリック選手がバスケに加えて熱心に打ち込んでいるのが音楽活動だ。これが趣味の域をはるかに越えている。北京とロンドンのパラリンピック後は、音楽活動に注力すべく競技から離れた時期もあったほどだ。

妻のアンナさんと共に曲を作り、パトリックさんはギターヴォーカルも担当、CDを3枚も出しているという本格っぷりである。

これには草なぎさんも興味津々だ。

「ライブとか行ってみたいですね。実は僕も最近ギターにハマっていて、曲作りにも挑戦しているんです。仕事の合間に練習しています。決して上手くはないんですが、続けていれば身になるかなと」

仲睦まじい夫婦の関係。

するとパトリック選手からフルアルバム『THE LAY AWAKES HOME AWAY FROM HOME』のプレゼントが。そのジャケットにはアンナさんの姿も写っていた。

「めちゃくちゃ綺麗ですね!」

草なぎさんも感激する美人さんで、元バレーボールの選手である。

パトリック選手は、「音楽で有名になりたいとか、売り上げでお金を稼ごうとは思っていない。『妻と一緒にクリエイティブな作業をする』時間を大事にしている」というが、CDを聴いてみると、そんなご夫婦の関係が滲み出てくるような、心地の良いオルタナティブ・ロックが流れてきた。

パフォーマーとしての心構え。



日本のスーパースター・草なぎさんとの対談を楽しみにしていたというパトリック選手からは「歌と踊りはどちらが得意なんですか?」という質問も。

だが、草なぎさんは「今はいつもギターを持ち歩いているほど音楽は好きなんですけど、どっちも得意じゃないんですよ(笑)。でも調子に乗るのは大好き! 今はユーチューバーとしても活動しています」とあっけらかんとした答え。

するとパトリック選手から、「パフォーマーとしてのアドバイスをください!」とお願いが。

草なぎさんは「僕が大舞台を経験しているパトリックさんに教えていただきたいくらいですよ」と恐縮しつつ、数多くの舞台を経験する中で身につけた知恵を教えてくれた。

「パフォーマンスで大切なことは、たとえ歌詞や踊りを間違えても、いつも通りの、平常心の顔でいることです。『俺は間違っていない。これもひとつのパターンだ』くらいの気持ちでいればいい。変に動揺せず、表情を崩さなければ大丈夫なんですよ。お客さんにもばれません(笑)。僕、メンタルはかなり強いですよ」

欽ちゃん直伝のアドバイス。

パトリック選手は「試合で上手くいかないと、『しまった』という感情が顔に出てしまう」のが悩みだという。

「後から試合の映像を見るとよく分かるんですよ(笑)。お客さんも僕のそんな姿は見たくないだろうし」

すると草なぎさんから、もうひとつアドバイスが出てきた。

「辛い時ほど笑いましょう! 笑ってればなんとかなる。これは日本のお笑い界のスター、欽ちゃん(萩本欽一)という人が教えてくれたんですけどね。僕も実践しています」

いつかライブしましょう!

「エリック・クラプトン、ローリング・ストーンズやビートルズなど有名どころはもちろん大好きです。番組でマルーン5さんと共演できたこともとても良い思い出ですね。僕がデビューした頃はマイケル・ジャクソンがちょうど出てき始めた頃で、刺激を受けました」(草なぎ)

音楽談義にも花が咲き、対談が終わる頃には

「いつか一緒にライブをしましょう!」

とすっかり意気投合した2人。パラリンピック界のスターと日本のスターが共演?

2020年東京パラリンピックが終わった暁には、そんな夢のような日が来るかもしれない。

本連載は約2カ月に1度の掲載、次回は2ヶ月後の予定です。

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『草なぎ剛が金メダリストに教えた 萩本欽一直伝「辛いときこそ笑え」』