「i enjoy ! パラスポーツパーク in ParaFes 2018」でパラスポーツをもっと身近に!

「i enjoy ! パラスポーツパーク in ParaFes 2018」開催
2018.11.30.FRI 公開

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)と武蔵野の森総合スポーツプラザは11月23日、「ParaFes 2018」の会場となった武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナに隣接するサブアリーナで、パラスポーツを体験できるテーマパーク型のイベント「i enjoy ! パラスポーツパーク in ParaFes 2018」を開催した。

これまで全国各地で開催してきた「i enjoy ! パラスポーツパーク」は、子どもから大人まで年齢や性別を問わず体験できるイベントとして延べ20,000人以上が来場し、パラスポーツ体験者を確実に増やしてきた。今回も約1,300人が来場し、会場はParaFes前に意欲的にパラスポーツを体験したり、テレビで見たことのあるパラスポーツを実際に体験してみたいという来場者たちの熱気に包まれた。

<i enjoy ! パラスポーツパーク> 6競技の醍醐味を体感

約1,800㎡の会場内に設けられたのは、車いすバスケットボール、パラ陸上(車いすレーサー)、ボッチャ、視覚障害者柔道、パラ卓球、パラ・パワーリフティングの6競技のパラスポーツ体験コーナー。体験者はパラアスリートのアドバイスを直接受けながら、さまざまな用具に触れたり、純粋にスポーツを楽しんだりした。

パラ卓球選手が感じる卓球台を具現化した“変形卓球台”を使用してパラ卓球を体験!
車いすの吉田信一選手(リオパラリンピック日本代表)と卓球で交流!
障がいクラス7の世界ランキング8位・八木克勝選手も
視覚障害者柔道の米田幸弘選手と組み、怖さのあまりか笑みがこぼれる
体験者は口々に「アイマスクを着けると、投げられる感覚がわからなくなる」と話した
実際に競技用車いすに乗って、車いすバスケットボールの楽しさと難しさを体験
小さな子どもも多く来場し、車いすバスケットボールの人気講師「ネジー」こと、根木慎志とハイタッチ!
パラ・パワーリフティング体験ブースでは、現役選手のマクドナルド山本恵理がお出迎え
それぞれの体力レベルに合った重量を設定し、懸命にバーを上げる!
子どもや家族連れでにぎわっていたボッチャ体験ブース
参加者は「ずっとやってみたかった」というボッチャに触れて大盛り上がり!
競技用車いす(レーサー)体験の講師は日本人最多となるパラリンピック7度出場の永尾嘉章氏
10秒間、懸命に腕を回して最高時速を競う!
カワウソのちぃたん☆がパラ卓球に挑戦!
アイマスクを着用し、視覚障害者柔道を体験するちぃたん☆

<あすチャレ!Academy>で当事者のリアルを知る!

ステージでは、特別講座として障がいのある当事者から学ぶダイバーシティセミナー「あすチャレ!Academy」が行われ、事前に申し込んだ約60人が参加した。今回の講師は、ソウルパラリンピックの陸上競技金メダリストである永尾由美氏。まずは隣の席の人と二人一組で片方が立ち上がり、もう片方が座ったままで自己紹介を行い、“車いすユーザーの視線”を疑似体験。講師の生い立ちやスポーツとの出会いが語られた後は、聴覚に障がいのある方とスポーツ観戦する際の筆談ポイントなども楽しく学んだ。「聞きにくいことも何でも聞いて!」という永尾氏に応えて、質疑応答も活発に行われ、参加した大学生は「初めて当事者の声を聞き、学びが多かった」と満足そうに話していた。

「おてんば少女だった」と車いす生活になった幼少時代を語った永尾由美氏
メモを取りながら、永尾氏の講話に耳を傾ける

<パラスポーツメッセンジャー(※)講演>知らなきゃ損!パラスポーツの魅力

パラスポーツメッセンジャー認定講師・杉内周作氏(アテネパラリンピック水泳 銅メダリスト)による講演も、多くの関心を集めた。視覚障がいのある杉内氏は、「みなさんに笑ってもらえないと、僕はわからないから!」と聴講者にリアクションを求め、時折ユーモアを交えながら、水泳でパラリンピックを目指した過程で学んだ“夢に向かう原動力”と、挫折を味わったときに初めて気づいた家族への感謝などを語った。

パラスポーツはだれもが笑顔になれるスポーツだと熱く語る杉内氏
ステージ上では手話通訳も提供された

動画クリエーターがパラスポーツの魅力を発信!

くまみき/Kumamikiさん、キットチャンネルさんら(※)、UUUM所属の動画クリエイター10組が来場。パーク内の各競技体験ブースを訪れ、撮影しながらパラスポーツを体験した。パラ・パワーリフティングに挑戦したちょこばななさんは、学生時代以来の運動に「ムリー!」と話しつつ、25㎏のバーを挙上。「思っていたより楽しかった!」と声を弾ませた。

●くまみき



●キットチャンネル



●PARASTICA



●ちょこばなな



●はーちゃん/ha-chan

※参加クリエイター:Fate Games、CO-DAのぐっばいちゃんねる!、PARASTICA、Nemogamevideo、はーちゃん/ha-chan、りきゃっとあいすこじかるあさひな、SpaceMonkeysTV、ちょこばなな、くまみき / Kumamiki、キットチャンネル(計10組)

<レゴ壁画>の前で記念にパチリ!

香取慎吾さんがパラサポのキーメッセージである 「i enjoy !」をテーマに描いた壁画(縦2.6m、横6.1m)をレゴブロックで実寸大で再現した「レゴ壁画」は、「ParaFes 2018」の開演が近づくに連れて撮影に訪れる人が増えていった。普段は一般公開はされておらず、また間近に見られるめったにない機会とあって、記念撮影の列ができる時間帯も。大阪から来たという女性は「パワーをもらいます!」と笑顔を見せた。

「以前より間近で見られた」と喜ぶ香取さんファンも多かった
レゴ壁画を撮影しようとする人たちの列ができた

<協賛各社のブース> 世界一のパラアスリートも登場!

会場の一角には、ParaFes 2018協賛各社のブースも出展され、各社特徴あるブースもにぎわった。

(協賛:野村ホールディングス株式会社、JXTG エネルギー株式会社、日本航空株式会社、三井不動産株式会社)

『野村ホールディングスブース』も、記念撮影スポットに
ParaFes 2018協賛ブースを華やかにしたワンダフルくん
テレビCMでもおなじみ! 『JXTGエネルギーブース』では、エネゴリくんが来場者に大人気
病気や障がいのある子どもを支援するハンドスタンプアートなどを実施した『日本航空ブース』

ウィルチェアーラグビー世界選手権で金メダルとMVPを獲得した池崎大輔選手も来場し、ガツンというタックル体験の金属音を響かせ、多くの来場者を魅了した。仕事でパラスポーツ支援に関わるようになり、さまざまなスポーツを学んでいるという40代男性は、「テレビで見るより迫力がある。百聞は一見に如かず、ですね」と興奮した様子で話してくれた。

小さな子どもも、初めてのタックル体験!
世界チャンピオン池崎大輔選手のタックルを体験できた『三井不動産ブース』
会場には『パラサポブース』も! 「応援-OENフラッグ」に東京2020パラリンピックへ向けたメッセージを集める取り組みを実施した
パラサポフォトブースでパチリ
ParaFesオリジナルフォトフレームも登場!

<ParaFes 2018 ライブビューイング>

サブアリーナでは、「ParaFes 2018」のライブビューイングの特設ステージを設置。大型スクリーンに映し出される映像の演出やアスリートの真剣勝負に興奮し、アーティストによる歌声に酔いしれた。

ParaFes初の試みとなったライブビューイング

「i enjoy ! パラスポーツパークin ParaFes 2018」、そして「ParaFes 2018」が開催された11月23日は、パラスポーツを「見る・知る・体験する」を一度に行うことのできる特別な一日だった。

会場には、障がいのある子どもたちの姿もあり、瞳を輝かせながらさまざまなパラスポーツを体験する彼らが、多くの人たちを笑顔にしているのも印象的だった。

※2020年6月追記:プログラムの名称が「パラスポーツメッセンジャー」から「あすチャレ!メッセンジャー」に変更されました。

text by TEAM A
Photo by X-1

『「i enjoy ! パラスポーツパーク in ParaFes 2018」でパラスポーツをもっと身近に!』