[ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン国際大会2017開催記者会見] 迫力あるプレーを会場で! パラバドミントンの国際大会が国内初開催

[ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン国際大会2017開催記者会見] 迫力あるプレーを会場で! パラバドミントンの国際大会が国内初開催
2017.06.17.SAT 公開

2020年東京パラリンピックから正式競技に決定し、注目が高まるパラバドミントン。その世界バドミントン連盟(BWF)公認国際大会である「ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン国際大会2017」が9月7日(木)から10日(日)まで、東京の町田市立総合体育館で開催されることになった。6月14日、日本財団ビルにて記者発表が行われた。

パラバドミントンの選手たちは、1年間に11の国際大会を転戦し、その成績をポイントとして積み重ねることで、国際ランキングを競い合っている。その大会の一つが国内で初めて開催されるとあって、関係者の期待は大きい。

一般社団法人日本障がい者バドミントン連盟の平野一美理事長は、「今大会では強化指定選手36名を全員参加させる予定。優秀な選手たちが登場するので、ぜひ会場に足を運んで迫力あるプレーを見ていただきたい」とアピール。また、多くのバドミントン及びパラバドミントン国際大会にサプライヤーとして関わり、競技の普及にも努めているヨネックス株式会社の林田草樹代表取締役社長は、「バドミントンを通じて世の中を元気にしていこう、バドミントンの楽しさを一人でも多くの人に伝えていこうと考えている。ぜひ多くの方に来場していただきたい」と呼びかけた。

特別協賛企業であるヒューリック株式会社の吉留学代表取締役社長は、「2020年の大きな目標に向けて日々トレーニングに励み、大会で力と技を競い合っている選手の皆さんの姿に大変勇気づけられている。練習場を提供すべく準備も進めており、皆さんとともにパラバドミントンの普及に取り組んでいきたい」と話した。

同じく特別協賛企業のダイハツ工業株式会社の横山裕行代表取締役副社長は、「この2月に国際パラリンピック委員会のクレイヴァン会長とお会いした際、『パラバドミントンの認知度を上げるために、まずはたくさんの人に会場に足を運んでもらえるよう働きかけて』とのアドバイスをいただいた。当社には全国に社員がいるので、近隣で開催される大会などにかけつけたい」と、全社を挙げて応援することを誓った。

地元開催の国際大会に、選手たちも熱い期待

続いて、世界で活躍する4選手が登壇し、それぞれ意気込みを語った。

車いすバドミントンの第一人者で、日本選手権では13回もの優勝を誇る長島理(WH1クラス)は、「日本で国際大会が開かれるのを心待ちにしていた。WH1クラスは世界的に見ても選手の数が多く、予選を勝ち抜くのも大変だが、一つでも多く勝ち抜いて最終日に残れるようがんばる」と抱負を語った。長島は、6月に行われた国際大会(タイ)で、香港の選手とダブルスを組み、準優勝している。「車いすバドミントン界では韓国勢が強く、とくに男子は2005年から優勝を独占している。国内大会で皆さんの応援を力に変えて、リベンジを果たしたい」と力を込めた。

同じ車いすカテゴリーで、二人の子どもを持つママさんプレーヤーでもある山崎悠麻(WH2クラス)は、「たくさんの方々に車いすバドミントンの魅力を知っていただきたい。また一緒にやってみたいと思っていただけるよう、私も楽しみながらプレーしたい」とコメント。また、海外遠征では食事が悩みの種と明かし、「海外遠征時は米と鍋、そしてフリーズドライなどを持参しており、スーツケースの半分は食品が占めている。国内での大会は食事を気にしなくていいので安心。家族の力を借りることで練習や遠征ができているので、恩返しの意味も込めてがんばりたい」と語った。

日本選手権では13回の優勝を誇る長島
日本選手権では13回の優勝を誇る長島
ママさんプレーヤーでもある山崎
ママさんプレーヤーでもある山崎
タイ大会の女子シングルスで準優勝を果たした豊田
タイ大会の女子シングルスで準優勝を果たした豊田

立位からも二人の選手が登場。とくに選手層が厚い上肢障がいのなかでも、タイ大会の女子シングルスで準優勝を果たした豊田まみ子(SU5/上肢欠損など)は、「国内開催ということで、所属先のヨネックスの社員をはじめ、お世話になった方々が応援に来てくださると思うので、皆さんの目の前で優勝してしっかりと恩返ししていきたい」と意気込んだ。また、「身近に多くのライバルがいるので刺激になっている。私の場合、『勝ちたい』という気持ちが足りないと指摘されているので、とくに精神面を鍛えていきたい」と、課題を克服することも誓った。

国内シングルス2連覇中の藤原
国内シングルス2連覇中の藤原

国内シングルス2連覇中の藤原大輔(SL3/下肢障がい)は、迫力あるジャンピングスマッシュが武器だ。「国内初の大会に出場できて光栄。2015年に行われた第1回日本選手権で優勝したので、今回は国内初の国際大会でも優勝したいし、2020年でも名を刻みたい」と、意気盛ん。実際、タイ大会でも、インドネシアの選手と組んだダブルスで優勝を飾っており、おのずと周囲の期待も高まる。

「パラバドミントンの選手は、フェイスブックを通じてつながっていて、ペアを組む相手もフェイスブックで連絡を取り合って決めている。タイ大会前にも、いろいろな選手から声をかけていただき光栄だった。僕自身も少しずつ英語に慣れてきて、最近ではスムーズに会話できるようになってきているので、パートナーとのコミュニケーションは、相手さえ英語ができればなんとかなっている」と裏話も明かした。

各クラスの世界ランキングの上位には、日本選手が名を連ねており、2020年の東京パラリンピックでも大注目の競技パラバドミントン。会場に足を運び、いち早く注目選手をチェックするとともに、競技の醍醐味を味わってほしい。

text&photo by TEAM A

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