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[チームリアル]が注目の若手選手に突撃! Top Prospect for 2020-第2回-

[チームリアル]が注目の若手選手に突撃! Top Prospect for 2020-第2回-
2018.12.22.SAT 公開

北九州チャンピオンズカップと全日本ブロック選抜大会から、[チームリアル]が注目した新世代プレーヤーたち!
第2回はA代表デビューを飾ったばかりのスーパー高校生と、2018年に一気にブレイクしたトランジションバスケの申し子を紹介する!

※本記事はパラスポーツの“今”をお届けするスペシャルムック『パラリンピックジャンプ』(「週刊ヤングジャンプ」と「Sportiva」が共同編集/協力:パラサポ)との共同企画です。


レッドドラゴン

赤石 竜我/Ryuga Akaishi
(18歳/クラス2.5/埼玉ライオンズ/脊髄損傷)

2017年のU23世界選手権で活躍したスーパー高校生。クラス2.5では世界でトップレベルのスピードを持ち、A代表合宿の対戦相手を想定した練習では、オーストラリアの若きエースであるトム・オーニールソンの代役を任されたほどだ。

若者らしく闘争心を前面に出したプレーが最大の魅力。どんな大きな相手にも超攻撃的なディフェンスで喰らいつき、チャンスがあれば自分で得点もねらう。

 10月のアジアパラではついにA代表デビューを飾った。大きなリードを奪われたライバル韓国との宿命の対決・・・インサイドにポジションを取った藤本怜央に韓国ディフェンスが殺到する・・・その瞬間、アウトサイドから赤石のシュートがさく裂した。チーム最年少の高校生の一撃で流れをつかんだ日本は、怒涛の攻撃で韓国を一挙に逆転して試合を決めた。

 闘志をたぎらせる赤き竜が、シンペーJAPANをさらなる高みへ導く!

<赤石選手インタビュー>
埼玉県内の高校に通う高校3年生です。5歳のときに病気で脊髄損傷になってから車いすです。小学校1年のときに通っていた病院のリハビリ施設で車いすバスケを紹介してもらいました。でも小さかったからそのときはやらなくて、中学校に入ってあらためて地元の埼玉ライオンズに入れてもらって本格的にバスケを始めました。最初にバスケ用車いすに乗ったときのことは覚えてますよ。5歳から日常生活で乗っていたから車いす操作くらいはできるかなと思ったんですけど、バスケ用はまったく違いました。クルクル回っちゃって(笑)。



周囲から僕の武器はスピードとディフェンス力だと言われていて、2017年のU23世界選手権にも出場させてもらって自信を深めることができました。今年からはシュートの確率や味方を活かすチャンスメークなど、オフェンスを意識して練習しています。10月のアジアパラで初めてA代表に選んでいただきましたが、オフェンスの成長も評価してくれたのかなと思いました。アジアパラでも自分で点を取りに行く積極性を見せることができたと思います。

 2020年の東京パラリンピックは目標のひとつですが、今は自分のプレースタイル、バスケスタイルをしっかり固めていく時期かなと考えています。自分のバスケスタイルの方向性は間違っていないと感じているので、得点に絡むだけでなく自分でも決めることができるよう、どんな相手でも止められるハードなディフェンスができるよう、ひとつひとつのプレーの精度を高めていきたいと思います。


<U23日本代表・京谷HC>

U23世界選手権予選で頭角を現して昨年の世界選手権でスタメンに定着し、そして今年はA代表も経験しました。この1~2年で急成長・・・というより覚醒したと言っていいでしょう。U23ではチームに欠くことのできない選手になってきましたね。若さゆえ熱くなりすぎるところもあるけど(笑)、クロスピックやバックピックなど今の代表のスタイルに不可欠なプレーを堅実に遂行できるところが持ち味です。


2018年のニュースター

岩井 孝義/Takayoshi Iwai
(22歳/クラス1.0/富山県WBC/下肢機能障害)

世界4位となったU23日本代表を経て、強化指定選手入り。A代表国内デビューとなった6月のMWCC大会で、オーストラリアに連勝する快進撃を見せたシンペーJAPANを献身的なプレーで支え、大会ベスト5に選出された。8月にドイツ・ハンブルクで開催された世界選手権でも安定感を発揮し、チームに欠くことができないピースとなった。2018年に一気に大ブレイクを果たしたNo.1サプライズプレーヤーだ。

 障害の軽い相手とミスマッチになった局面でも、スピードでプレッシャーをかけて抑え込んでしまうディフェンス力を持ち、突然訪れるシュートチャンスではポーカーフェイスで確実に決めるメンタルの強さを見せる。

 スピードとバスケセンスにあふれた新世代ローポインターは、シンペーJAPANのトランジションバスケを体現する存在となった!

<岩井選手インタビュー>
僕の生まれ育ったのは富山の魚津市という自然に囲まれた街で、魚、とくに寒ブリが美味いです。車いすになったのは、12歳のときに胸椎にできた腫瘍を取り除く手術を受けてからです。スポーツが苦手で、ゲームばっかりやっている子どもでした。中学2年のときに主治医の先生に連れられて、富山県WBCの練習に行ったのが車いすバスケとの最初の出会いです。先輩たちを見て「車いすでこんなに速く走れるんだ」と驚きました。でもそのあと、パスの練習をさせられていきなり突き指です。スポーツの中でも球技が特に苦手でしたから(笑)。



チームには入ったんですけど、最初のころは練習をサボることばかり考えていましたね。でもあるとき先輩から「お前もがんばったら、U23日本代表になれるよ」って言われたことをきっかけに、その気になってがんばってみようと(笑)。若い選手が少なかったのもあるんでしょうが、ユースやU23代表に選んでもらえるようになって、海外遠征にも参加させてもらうようになりました。時間を削って練習の送迎やチームのマネージャーをしてくれた母と妹が喜んでくれたのが一番嬉しかったですね。

 今年はA代表の試合にも出させてもらうようになって、世界の中で自分の力が通用するところとしないところ、それがよくわかりました。まだまだ課題がいっぱいですが、ひとつクリアすると自分がレベルアップできたなという実感があるんです。でも自分の理想を100とすると、まだ30点くらい。もっと厳しくディフェンスをして、チャンスがあればどんどん得点もねらっていきたいですね。クラス1の僕がもっと対戦相手に嫌がられるような選手に成長できれば、それだけ日本代表は目標の金メダル獲得に近づけると信じて、2020年までの残された時間を1日も無駄にせずトレーニングを続けていきたいと思います。

<U23日本代表・京谷HC>

岩井の武器はなんといってもスピード。オフェンス力もあります。A代表とU23代表が取り組んでいるトランジションバスケにおいて、あれだけ動けるクラス1がいるのは大きなアドバンテージ。14点という幅の中で使える選手の組み合わせが広くなりますから。あとひと回り身体が大きくなって外国選手に押し負けないパワーが付いてくると、日本史上最強のクラス1選手になるかもしれません。


<チームリアル>
「週刊ヤングジャンプ」にてシリーズ連載『リアル』(作・井上雄彦)の担当編集者を中心とした取材チーム。抜群のチームワークを誇り、地方出張の定宿はドーミーイン。独特の視点で取材・構成する「障害者スポーツの真実」という人気レポートを「週刊ヤングジャンプ」にてシリーズ連載中。

©I.T.Planning,Inc.

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text & photo by チームリアル

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