重本沙絵(陸上)・女子アスリートPHOTO GALLERY BEST SHOOT

重本沙絵(陸上)・女子アスリートPHOTO GALLERY BEST SHOOT
2019.05.31.FRI 公開

HOSONO SHINJI
LADY GO!
女子アスリートPHOTO GALLERY
BEST SHOOT

VOL.4 重本沙絵(陸上)

撮影/細野晋司

パラスポーツの“今”をお届けするスペシャルムック『パラリンピックジャンプ』(「週刊ヤングジャンプ」と「Sportiva」が共同編集/協力:パラサポ)のVOL.2発刊記念スペシャルコンテンツを、パラサポWEBマガジンで配信します。


日体大に重厚なストロボライトがセットされ撮影が始まった。

スタートが撮りたい!

テイク1、テイク2……降りしきる雨の中、幾度もトライしてくれました。
私、雨の中でも平気です――――。
気丈に答えてくれた沙絵ちゃん。
お陰で、ベストショットが撮れました。

どんな時でも今、目の前のやるべきことに立ち向かいベストを尽くす沙絵ちゃん。
2020東京ではきっとリオを越えるメダルの色をもたらしてくれるはず。

そう言えば、終わってから僕らスタッフが見えなくなるまで手を振って見送ってくれたね。ありがとう。
撮影で、うっすら紅色に彩られた口元が美しかった。

細野晋司

細野晋司 SHINJI HOSONO
1963年生まれ、岐阜県揖斐川町出身。
http://www.hosonoshinji.com

陸上

陸上競技は障がいの種類や程度によって分けられたクラスごとに競技が行われる。そのためリオ大会では100mで男子16クラス、女子14クラスが実施され合計30人が金メダリストとなっている。陸上競技場で行われる競技種目(100m、200mなど)、跳躍種目(走り幅跳び、走り高跳びなど)、投てき種目(砲丸投げ、円盤投げなど)、ロードで行われるマラソンがある。各種目共に障がいに応じて用具や補助を工夫して競技が行われる。

重本(辻)沙絵 インタビュー

2016年のリオ大会は、重本(辻)沙絵にとっては、はじめてのパラリンピックだった。

「リオ大会の雰囲気は、感じたことのないようなものでした。これまでの大会は、そんなに観客がいなかったですし…。実際にスタートラインに立つと、自分の心臓の音しか聞こえなくて、これはのまれるって思いました。本命の400mに標準を合わせるために100mも出場して、大会の雰囲気を早めに感じることができてよかったと思っています。本当にすごいんですよ。地響きがするほどの歓声で、自分がヒーローになったような不思議な感覚がありました。そして、この世界はこんなに輝いていて、盛り上がっているということ。自分自身のパラスポーツに対する意識も変わった瞬間でしたし、選手や観客、スタッフが楽しんでいるのを見て、スポーツには障がいは関係ないんだと強く思わせてくれる大会でした」

沙絵は、もともとハンドボール選手として活躍していたが、大学進学後に周りの勧めもあり、陸上へと競技転向をした。転向後、わずか半年で世界選手権で6位入賞を果たしたのだ。

「2015年の世界選手権が終わったときに、メダルを獲りたいって思ったんです。そのメダルを獲るにはどうするかを考えて、全部のタイムを計ったら400mが一番狙えそうだったので、じゃあやるか!ってなって。きついので正直好きではないですし、楽しみながらレースなんてできない。自分のイメージしている走りと実際に走ったときの感覚がまだ合ってないですし、自分の限界のベストタイムも出ていないので、難しい種目です。それから、集中力が長く続くタイプではないので、走っているとラスト100mくらいで周りの声が聞こえてきちゃうんですよ。その課題もありますし、今は、全体的にスピードアップもしたいので、まずは100m、200mでの走りをレベルアップ。そして、スピードをある一定まで上げながら、それを維持して走っていく力をつけて、400mにつなげて、また勝負したいと思っています」

パラリンピック・東京大会まであと1年半。沙絵は、今後どこに向かっていくのか。

「短期的なスパンだと、今年、世界選手権があり、直接東京大会にもつながる大会だと思うので、そこが一番のキーポイントになってくるかなって思っています。記録の部分では、今まで伸びてきたタイムがそんなに伸びていなかったりしているんですけど、練習方法など、だんだんわかってきた部分もあるので、いろいろ考えながら自分なりにやっていけたらなって思っています。今、陸上をはじめて5年目に入ろうとしているんですが、陸上を知らなかったからこそ、飛び込めた世界なのかなって思っています。知らないからこそ飛び込めた世界で、知らないからこそできたことを超えていけるようになりたいなって思いますね。最終的には、東京大会で一番いい色のメダルがほしいので、そこに向かっていけたらと思っています」

 

<重本(辻)沙絵:SAE SHIGEMOTO (TSUJI)>
1994年10月28日生まれ、北海道出身。
[所属]日本体育大学
[クラス]T47
先天性の右前腕欠損症。
スポーツ推薦にて日本体育大学に入学し、ハンドボール部に所属。
2015年12月に本格的にパラリンピックでのメダルを目指すためにハンドボール部から陸上競技部(パラアスリートブロック【2015年12月1日設立】)に転向した。100m、200m、400mの日本記録保持者。
2016年、リオデジャネイロパラリンピック代表(陸上100m、200m、400m)。
400mでは銅メダルを獲得。100m、200mでは7位。
2017年、世界パラ陸上競技選手権大会ロンドン大会代表(陸上100m、200m、400m)

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photo by SHINJI HOSONO

※本記事は『パラリンピックジャンプ』編集部協力のもと掲載しています。

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