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車いすバスケットボール女子日本代表、全員バスケで予選リーグ連勝!

車いすバスケットボール女子日本代表、全員バスケで予選リーグ連勝!
2021.08.26.THU 公開

8月26日、武蔵野の森総合スポーツプラザで車いすバスケットボール女子の予選リーグが行われた。日本はイギリスと戦い、54対48で2勝目を飾った。

「勝ったよー!」
試合が終わった瞬間、選手たちはコートの中にわーっと集まると、何度も喜びの声を上げた。中には涙を浮かべる選手もいる。観客席で応援していた子どもたちに向かって大きく手を振った後、またコートの真ん中に集まり喜びを分かち合う。興奮冷めやらぬといった雰囲気は、その前日の対オーストラリア戦での1勝目とはまた趣が違っていた。

イギリスに勝利した車いすバスケットボール女子日本代表

そもそも、試合に入る前から、前日とは雰囲気が異なっていた。試合前の練習のためコートに入ってきた選手たちの表情は、みな引き締まっており、笑顔はない。それもそのはず、岩佐義明ヘッドコーチ(HC)は、「大会の入りとして一番大事なゲームだと思っていた」と明かす。

ローポインターが存在感!

試合のスタート、第1ピリオドは、両チームとも探り合うような展開。なかなか点数が入らず、12対12の同点で終える。試合が動き出したのは第2ピリオド。岩佐HCは、財満いずみ(1.0)、安尾笑(2.0)、小田島理恵(2.5)、土田真由美(4.0)、北田千尋(4.5)と、ベンチスタートのメンバーでセットを組み、送り出す。これが当たった。

車いすバスケットボール女子日本代表の安尾笑

「このセットはオフェンス力がいい。しかも、今日はファーストディフェンスができていた」(岩佐HC)
というように、ローポインターの財満と安尾がしっかりと相手をブロックし、ミドルポインターの小田島、ハイポインターの土田、北田が得点を重ねて躍動。25-21と引き離しにかかった。

車いすバスケットボール女子日本代表の北田千尋

一気に点差が開いたのは第3ピリオドだ。

ローポインターの萩野真世(1.5)がミドルシュートを決め、エースの網本麻里(4.5)が巧みなチェアワークでゴール下に侵入。たまらずイギリスがファールをすると、フリースローをしっかりとものにする。さらに清水千浪(3.0)もシュートを決めたかと思うと、藤井郁美(4.0)もドリブルからのシュートで魅せる。ベンチの選手たちの声援もひときわトーンアップ。リングに嫌われたかのように沈黙したイギリスに対し、日本は得点を重ね、41対29と引き離した。

車いすバスケットボール女子日本代表の網本麻里

しかし、最終ピリオド、強豪国イギリスも黙っていなかった。モチベーションを下げることなく戦い続けるイギリスは、着実に点を重ねていく。

47対43と4点差まで詰め寄られたところで日本チームを助けたのが、ローポインター陣だ。チーム最年少の柳本あまね(2.5)と萩野がシュートを決め、51対43に。さらに萩野が相手とボールを奪い合う熱いプレーでチームを鼓舞。残り12秒、イギリスにフリースローを決められ、54対48となったところで、日本チームはタイムアウト。円陣を組んだ後、コートに戻る選手たちの手をベンチの選手がしっかりと握り、祈るような表情で送り出した。そしてタイムアップ。勝利が決まった瞬間、叫びのような歓声がベンチの選手とスタッフから上がった。

連勝で得たのは“勝利”と“自信”

「正直、2連勝できるとは思っていなかった。5月の有明特別強化試合以降、(高さや強さのある海外チームを想定し)関東近郊の強豪男子チームとの練習を重ねてきたのですが、その中で、私たちが思っている以上に高さや強さへの対応を体得してくれたようです。また、ローポインターとミドルポインターのシュート力を強化してきた成果が出ている。チーム力は確実に上がっていて、スタメン以外のメンバーをいつ出そうか悩むぐらい」

と、岩佐HCは試合後、喜びと充実感あふれる表情で振り返った。

また、藤井は、
「開催国枠での出場という悔しさを感じながら準備を進めてきました。私たちに足りなかったのは、勝利と自信。それがこの連勝で得られた。私たちは強くなっている」
と、力強く語った。

車いすバスケットボール女子日本代表の藤井郁美

一試合ごとに成長している車いすバスケットボール女子日本代表。最終的にどこまで強くなるのか。快進撃から目を離せない。

edited by TEAM A
text by Masae Iwata
photo by Kyodo

車いすバスケットボール女子日本代表、全員バスケで予選リーグ連勝!

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