「子どもたちにパラスポーツの迫力を」。新事業「あすチャレ!School」を記者発表

「子どもたちにパラスポーツの迫力を」。新事業「あすチャレ!School」を記者発表
2016.04.08.FRI 公開

日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)は4月8日、パラスポーツ体験型授業「あすチャレ!School」の記者発表を行った。

「あすチャレ!School」とは、2020年の東京パラリンピック競技大会に向けて、全国の小中高等学校にパラスポーツのアスリートを派遣。パラアスリートと直接触れ合ったり、競技を体験したりすることで、学びと気づきの機会を提供しようというものだ。

記者発表では、日本財団会長でパラサポ特別顧問の笹川陽平が、「ひたむきな努力を積み重ね、感動を与えてくれるパラスポーツとパラアスリートたちがいるということを、子どもたちに広く知ってほしい」と挨拶。

続いて、パラサポの山脇康会長も、「『あすチャレ!School』を通じて、子どもたちに多様性を認めることや可能性を追求する大切さ、そして、障がいのあるなしに関わらず、チャレンジする機会があることの重要性に気づく機会になればと思っています」と訴えた。

また、東京オリンピック・パラリンピック担当大臣の遠藤利明氏とスポーツ庁長官の鈴木大地氏も登壇し、「真のインクルーシブ社会を実現するためにも、まずは『「あすチャレ!School」』で、パラスポーツって面白い、観てみたいと子どもたちに思ってもらいたいですね」(遠藤大臣)、「いろいろなパラスポーツを視察していますが、改めてその幅の広さを実感しています。応援団も増えていて、もしかしたらオリンピックスポーツより人気が出ちゃうんじゃないかと思うこともあるぐらいです。『あすチャレ!School』をきっかけに、どんどん盛り上がってほしいですね」(鈴木長官)と、事業とパラスポーツへの期待を語った。

「1000校50万人の子どもたちに会いに行きたい」

プロジェクトディレクターの根木
プロジェクトディレクターの根木

この事業、そもそもは、根木慎志(車椅子バスケットボール・シドニーパラリンピック日本代表キャプテン)が25年前から取り組んできたものをベースとしている。このたび、その根木がプロジェクトディレクターに就任。これまでの体験から、その意義を熱く語った。

「ほとんどの子どもたちがパラスポーツを観たことがありません。しかし、目の前でプレーしてみせると、その迫力に『すごい!』『かっこいい!』って驚いてくれますし、障がい者のイメージも大きく変わるようです。また実際に子どもたちにパラスポーツを体験してもらうと、その難しさや楽しさはもちろん、目標に向かって努力するすばらしさも感じてくれます。今年度中に100校3万人、2020年までに1000校50万人の子どもたちと触れ合うことを目標に、がんばっていきたいですね」

この事業を車椅子バスケットボール以外のパラスポーツでも展開できるよう、人材の育成も視野に入れている。その有力な候補競技として、リオパラリンピックでの活躍が期待されるウィルチェアーラグビーから池崎大輔が、そしてボッチャから廣瀬隆喜が、パラサポ顧問であるタレントのマツコ・デラックスとともに登場。それぞれのスポーツの魅力を、実演を交えてアピールした。

ボッチャとウィルチェアーラグビーを紹介した
ボッチャとウィルチェアーラグビーを紹介した

根木は、あすチャレ用の車いすで、狭い壇上を器用にクルクルと周りながらドリブル。

その根木を相手に池崎はタックルを披露。「いつもの6割の力」というものの、「ガツン!」と車いすがぶつかり合う音のあまりの激しさに、会場中に「おおー」とどよめきが湧き上がる。また、廣瀬は、簡単にボッチャをプレーし、戦略の大切さを解説。マツコ顧問は、根木や池崎の鍛え上げられた肉体に感心したり、ボッチャの頭脳プレーに舌を巻いたりしながら、改めてパラスポーツの魅力を感じていた。

最後に、「それぞれの『あすチャレ』は?」との問いに、「これから出会う子どもたち全員と友だちになります」(根木)、「リオパラリンピックで世界一に挑戦したい」(池崎)、「私もリオパラリンピック出場し、そこでいい結果を残せるようにがんばります」(廣瀬)と、意気込みを語った。

なお、「あすチャレ!School」を実施したい学校を募集している。

詳細は、こちらから。

(動画)

バリアフリー地図アプリ「Bmaps(ビーマップ)」をリリース

また、日本財団より東京2020パラリンピック競技大会開催をきっかけに、世界の誰もが安心して移動、外出できる社会づくりを目指し、バリアフリー地図アプリ「Bmaps(ビーマップ)」もリリースされた。

日本財団の大野修一常務理事は「お店をはじめとしたいろいろな施設に関するバリアフリー情報をスマートフォンで投稿・閲覧できるアプリを開発しました。すでに1万6000件が登録されており、規模の上では世界トップクラスです。が、さらに実用性を向上させるため、2020年までに100万件のエントリーを目指します。現在日本語と英語の2か国語で使えますが、グローバルスタンダード的な存在となるよう、今後はさらなる多言語化にも取り組んでまいります」と意気込みを語った。

進行役の平井理央さんが車いすを押すが……
進行役の平井理央さんが車いすを押すが……

アプリを開発した株式会社ミライロの垣内俊哉代表取締役社長(パラサポ顧問)も「障がい者もそうでない人にも活用してもらえるアプリにしたいですね」と挨拶。また、車いすユーザーの中山和美(陸上)も登壇し、「例えば、食事に行く際は、段差や多目的トイレ、さらに、車で移動するため、車いすでも乗り降りしやすい広めの駐車場があるかがお店選びの大切なポイントになります」とコメント。車いすで段差を上り下りする難しさを体験したマツコ顧問もそれに同調し、「車いすに乗ると、何気ない段差も山のように感じて怖い。このアプリに登録されたお店は、お客さんが増えるわけだから、経済的なメリットもあるはず。私も幅広の入り口やスロープのあるお店は暗記しているから、早速書き込みます!」とアピールした。

今後は、イベントを通じてバリアフリー情報を収集するほか、個人や自治体、企業、地域といった団体・グループからの情報の提供も募る。

text & photo by Parasapo

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