【新春インタビュー】アルペンスキー・村岡桃佳「笑顔あふれる1年に」

【新春インタビュー】アルペンスキー・村岡桃佳「笑顔あふれる1年に」
2026.01.05.MON 公開

新たな1年が幕を明けた。2026年は、冬季パラリンピックの年。主役となる選手は、どんな1年にしたいと願っているだろうか。アルペンスキー村岡桃佳に聞いた。(取材日:2025年11月3日)

アルペンスキーに専念

北京2022パラリンピック冬季競技大会では日本代表選手団の主将を務め、金メダル3個を含む4個のメダルを獲得した村岡。2019年から陸上競技でも大舞台に挑戦してきたが、2024年9月の大会をもって二刀流に一区切りをつけた。

2024-2025シーズン、村岡はワールドカップを転戦。雪不足の影響でレースキャンセルが相次いだものの、2025年2月のFISパラアルペンスキー世界選手権(スロベニア)の大回転ではライバルを抑え、見事優勝を果たす。シーズンを締めくくる、3月のワールドカップ(スイス)では大回転3戦中2戦で1位、回転でも2位の成績を残し、ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会での3大会連続金メダルという目標を現実的なものにしていった。

ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会では、得意の大回転で実力を示したい

4月2日、イタリアでの合宿中、右肘の靱帯を損傷するケガに見舞われたが、7月にミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会の日本代表に内定。

冬季パラリンピックは4度目となる。村岡は「何度経験しても緊張感が薄れることはない。日の丸を背負うという大きな責任と覚悟を持ち、皆様に勇気や活力を感じていただけるような滑りができるよう、残りの時間を過ごしていく」とコメントした。

責任と覚悟を持って

日本代表選手団の主将を務めた前回大会は、責任のある立場で大きなプレッシャーを感じていただろう。今回もプレッシャーの大きさは想像に難くないが、それ以上に大きな覚悟が必要になるのかもしれない。

4月の転倒は、実際にパラリンピックで使用するコースでフリースキーをしていたときに起きたもの。自然の地形を活かして作られたコルティナのコースは「本当に難易度が高い」と言い、「正直、恐怖心がある」と村岡。「ゴールするのも難しそう」と顔をしかめた。

とくに滑降は「スタートから崖を落ちている感じ」と表現するほど急斜面だといい、「(スタート後)2ターンで時速100km超が出る。そのスピードで進めなきゃいけないと思うと涙が出ます」。

座位の中でも体幹が効きにくく、障がいの重いクラスに分類される村岡

それでも、“冬の女王”が目指す目標にブレはない。
「2018年の平昌と2022年の北京と2大会連続で金メダルを獲得することができているので、次のミラノ・コルティナでも3大会連続で金メダルの獲得を目指しています」

しかし、前を向く村岡に試練は続く。11月16日イタリアでの大回転練習中に転倒。左鎖骨を骨折して緊急帰国を余儀なくされた。日本障害者スキー連盟の石井沙織アルペン委員長は、12月25日に行われた「2025/26シーズンキックオフ記者会見」で、村岡は骨を固定する手術を行い、1月に退院予定、2月中旬の雪上復帰を目指していると明かした。

さらに、石井委員長は「気持ちを前向きに持ってリハビリに励んでいる」と村岡の様子を伝えた。

笑顔が咲く1年に

村岡には常に自身に掲げている言葉がある。「笑顔」だ。競技前には口角を上げて臨むルーティンもある。

「2026年は、パラリンピックの結果も含めて笑顔あふれる1年にしたいです」

ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会は、2026年3月6日(金)に開会式が行われ、3月15日(日)まで熱戦が繰り広げられる。

2026年の言葉は「笑顔」

text by Asuka Senaga
photo by Hiroaki Yoda

『【新春インタビュー】アルペンスキー・村岡桃佳「笑顔あふれる1年に」』

【新春インタビュー】アルペンスキー・村岡桃佳「笑顔あふれる1年に」