SDGs時代の新常識!? このマークを見かけたら、何をすべき?【パート1】

SDGs時代の新常識!? このマークを見かけたら、何をすべき?【パート1】
2020.08.05.WED 公開

世の中にはさまざまな公共マークがありますが、日常で見かけることはあっても意外と意味を知らない、というマークも多いと思います。そこで今回は、今世界目標として掲げられているSDGs(※)に注目し、これからの時代に向けて知っておきたい10の公共マークをクイズ形式にてご紹介。パート1では、身につけている人や建物で見かける5つのマークが登場! 必要な場面でスマートな対応ができるよう、どんな行動をとったら良いのか、併せてお伝えします。

※SDGsとは、2015年の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。SDGsでは、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを大前提として掲げている(外務省HPより)

このマークを身につけている人や建物を見かけたら・・・

1:何となく察することができるかも?

ヒント:十字マークとハート、この組み合わせはいったい・・・

一般的な認識としては、十字のマークといえば病院?それともプラス?ハートは心臓かな?と連想される方が多いのではないでしょうか。では、この2つのマークが組み合わさったら何を意味するかというと……。

答えは、サポートを必要としている人が周囲に「ヘルプ」を知らせるマークでした。 おもに義足や人工関節を使用している方、外見では分からない内部障がいや難病、妊娠初期の方などが身に付けているようです。 援助や配慮を必要として身につけているので、必要な時にスムーズにサポートできたらいいですね。

<マーク情報> 正式名称:ヘルプマーク
あなたがすべき行動は?
電車やバスのなかで席を譲る、具合が悪そうな時や災害などの突発的なできごとが発生した時など、臨機応変に対応・サポートをしよう

2:このカタチは何に見える?

ヒント:何となく顔のパーツの一部に見えるかも・・・

パッと見たところ、何かに囲まれた矢印が上に向かっています。これは一体どんな意味をもつマークでしょうか。

答えは、聴覚に障がいがあることを表すマークです。 このマークを身に付ける方にとっては自己表現の一つであり、マークが設置された場所やモノ、サービスにおいては、聞こえない人・聞こえにくい人へ「配慮します」または「配慮があります」という意味を表します。 耳に音が入ってくる様子を矢印で表しているのも「なるほど、納得!」と思えるデザインですね。

<マーク情報> 正式名称:耳マーク
あなたがすべき行動は?
相手が「聞こえない・聞こえにくい」ことを理解して、はっきり口元を見せて話す、筆談するなどでコミュニケーションを取ろう!

3:人のカタチに絆創膏?それとも・・・

ヒント:身体の下腹部に関することです

身体の下に絆創膏が十字に貼ってあるかのように見えるこのマーク。全く想像つかない、という方も多いのではないでしょうか。

答えは“オストメイトマーク”といいます。 オストメイトとは、がんなどの病気によって人工肛門や人口膀胱を身体に造設している、排泄機能に障がいのある方を示す言葉です。 このマークは、オストメイト対応トイレなどの設備類でみられるほか、当事者本人が身につけていることもあります。 黒色以外にも、ピンクやブルーなどさまざまな色がありますが、オストメイトマークの意味は変わりません。

<マーク情報> 正式名称:オストメイトマーク
あなたがすべき行動は?
オストメイト対応の設備は、当事者が優先的に使えるように基本は自身で利用しないなどの配慮をしよう!

4:人の身体に大きなハートが!

ヒント:身体の中に関わることです

人の身体の中に、大きなハートと小さな十字があるこのマーク。これは何を指すか、想像してみましょう。先ほど紹介したマークとも似ていますが、意味は違うものになります。

答えは、内部障がい・内臓疾患の存在を示す“ハート・プラスマーク”。内部障がいは見た目では分かりにくいため、視覚的に示せるよう作られました。
実は、内臓関係の難病や自己免疫疾患など多くの内臓機能疾患は身体障がい者手帳の交付を受けることができません。 よってこのマークを身に付けて意思表示をすることで、サポートを求めることができるという優秀なマークでもあります。

<マーク情報> 正式名称:ハート・プラスマーク
あなたがすべき行動は?
見た目では分かりにくいので、身体内部に障がいがあることを理解し、何か困っている動作を見かけたら積極的に声をかけてサポートをしよう 

          

5:この動作をしている人を見かけたらどうする?

ヒント:白い杖を上にあげている

こちらはSOSという表示からもわかるように何かしらサポートを求めているというサインですが、この動作は視覚に障がいのある方が白杖(はくじょう)と言われる白い杖を使って行います。

これは、白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚に障がいのある方を見かけたら、進んで声をかけて支援しようという「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークです。このシグナルを見かけたら進んで声をかけ、困っていることなどを聞き、サポートをしてください。

<マーク情報>正式名称:「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク
あなたがすべき行動は?
・白杖でSOS動作をしている人を見かけたら、進んで声をかけて困っていることなどを聞いてみよう
・駅のホームや路上などで視覚に障がいのある人が危険に遭遇しそうな場合は、SOSサインを出していなくても声をかけよう


こうしたマークは必要な人だけが知っていれば良い……という訳ではありません。これをきっかけにひとりでも多くの方がマークの意味を理解することによって、多様な人々と共に生きるSDGsな社会の実現につながります。今回ご紹介したマークは、実は注意してみてみるといろいろな街のいたるところで出会うことができます。まずは皆さんが普段生活されている環境の中で探してみてはいかがでしょうか。

この記事の<パート2>はこちら↓
SDGs時代の新常識!? このマークを見かけたら、何をすべき?【パート2】
https://www.parasapo.tokyo/topics/27230

text by Parasapo Lab

SDGs時代の新常識!? このマークを見かけたら、何をすべき?【パート1】

『SDGs時代の新常識!? このマークを見かけたら、何をすべき?【パート1】』