日本財団パラリンピックサポートセンター
SPORTS X

自宅や映画館で楽しむ。パラスポーツを題材にした映画4選

自宅や映画館で楽しむ。パラスポーツを題材にした映画4選
2020.12.16.WED 公開

パラスポーツの楽しみ方は人ぞれぞれ。年末年始は、パラスポーツを題材にした映画でその世界観に浸るのもいいかもしれません。ここでは、編集部おすすめの映画をご紹介。新作から名作まで多彩な作品が揃いました!

パラカヌー『水上のフライト』

©2020 映画「水上のフライト」製作委員会

走り高跳び選手の藤堂遥。自分の実力に絶対的な自信を持つ彼女は、世界を狙える逸材との周囲の期待に尊大な態度を見せることも少なくない。そんな遥はある日、交通事故に遭って歩けなくなり心を閉ざしてしまう。失意の先で、周囲の人々に支えられパラカヌーに出会い、道を切り拓いていくが――。

母の愛や淡い恋心、恩師との約束とともに成長していく一人の女性の姿を描いたヒューマンドラマ。映画『超高速!参勤交代』シリーズなど大ヒット作を数多く世に送り出している脚本家、土橋章宏が、カヌーで東京2020パラリンピック日本代表に内定している瀬立モニカとの交流を通じ作り上げた。

主人公の遥を演じるのは若い世代に絶大な人気を誇る中条あやみ。撮影前からカヌーの特訓をし、代役なしで演じきったのだとか。そのほか、遥を心配しながらも温かく見守る母親に大塚寧々、時に厳しく時に優しく遥を支える仲間・颯太に杉野遥亮、父親代わりになって遥を導くカヌーコーチに小澤征悦と、実力派の俳優陣が集結した。

【作品データ】2020年公開/日本/兼重淳監督

車いすラグビー『マーダーボール』

『マーダーボール』

発売元:エイベックス・ピクチャーズ
©2005 EAT Films LLC. All Rights Reserved

その激しさから「マーダー(殺人)ボール」と呼ばれる車いすラグビー。現在は我らが日本代表も強豪として名を連ねるが、本作は一時代を築いたアメリカ代表を軸に展開するドキュメンタリーだ。登場する選手たちは、手足のタトゥーとあご髭が印象的なマーク・スパン、ケンカが原因で四肢まひになったスコット・ホグセット、病気により四肢欠損になったボブ・ルハノなど個性豊か。パラリンピックで世界一を目指す彼らが、元代表選手ジョー・ソアーズのカナダ代表監督就任という“裏切り”により、苦戦を強いられるなど、熾烈なライバル関係も映し出される。

2005年にアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされ、日本でも2006年に劇場公開された。選手や周囲の人の葛藤や軋轢が赤裸々に描かれており、いまだ「パラスポーツの映画といえばこの作品」と語るファンは少なくない。
そして、2004年のアテネ大会でパラリンピックに初出場したころの日本代表もちらりと登場。世界の強豪国やそのライバル関係を知っておけば、来年の東京パラリンピックで車いすラグビー日本代表の応援にもっと熱が入るはずだ。

【作品データ】2005年公開/アメリカ/ヘンリー=アレックス・ルビン監督、ダナ・アダム・シャピーロ監督

知的障がいバスケットボール『だれもが愛しいチャンピオン』

『だれもが愛しいチャンピオン』

発売元:株式会社シンカ
販売元:ポニーキャニオン

プロ・バスケットボールのコーチ、マルコは大の負けず嫌い。短気な性格が災いしてクラブを解雇され、さらには飲酒運転で事故も起こしてしまう。そんなマルコは判事から社会奉仕活動を命じられ、知的障がいがある選手たちのチーム「アミーゴス」の指導をすることに。
「アミーゴス」の面々の自由すぎる言動にはじめは困惑するマルコだったが、選手たちの純粋さや情熱、豊かなユーモアに触れ、心境が変化。全国大会出場に向けて一念発起した主人公は、選手たちと絆を強めていき、予想外の快進撃を起こす!

「アミーゴス」のメンバーを演じるのは、実際に知的障がいのある600人もの中からオーディションで選ばれた10名。本作はスペインで製作され、国内で興行収入1位を獲得。スペインのアカデミー賞たるゴヤ賞で作品賞を含む3部門で受賞した。実在する障がい者チームから着想を得たハートウォーミングな物語には、まだまだ知られていない知的障がい者スポーツの魅力がふんだんに詰まっている。

【作品データ】2018年公開/スペイン/ハビエル・フェセル監督

電動車椅子サッカー『蹴る』

電動車いすの足元のフットガードでボールを「蹴る」電動車椅子サッカー ©映画「蹴る」製作委員会

電動車椅子サッカーワールドカップ出場にすべてをかける選手たちの長編ドキュメンタリー。 知的障がい者サッカーの『プライドinブルー』、ろう者サッカーの『アイ・コンタクト』の中村和彦監督が手がけた。監督がカメラを回し始めたきっかけは、試合を観て(のちに女性として初の日本代表になる)永岡真理に注目したことだという。永岡は脊髄性筋萎縮症で生まれてから一度も歩いたことがなく、サッカーをするときは体と車いすをベルトできつく縛りつけた状態でプレーし、華麗なゴールを決める。

スポーツドキュメンタリーの枠を超え、選手たちの日常生活における恋愛や家族のサポート、介助の様子などの実情にも迫る本作。6年間に渡り撮影された貴重な映像からは、筋ジストロフィーや脳性まひなど重い障がいがありながら、まさに命がけでプレーする選手たちの熱い思いがひしひしと伝わってくる。
ブラインドサッカーやボッチャの場面もあるほか、日本障がい者サッカー連盟の北澤豪会長が1998年の日本代表落選について語るシーンなどスポーツファン必見の内容となっている。

【作品データ】2019年公開/日本/中村和彦監督/2021年DVD発売予定

2017年にアメリカで開催されたワールドカップに出場した電動車椅子サッカーの日本代表 ©映画「蹴る」製作委員会

過去の作品はDVDはもちろん、映像配信サービスで鑑賞できる作品もある。ぜひこの機会にチェックしてみてはいかが?

text by TEAM A
key visual by 2020 映画「水上のフライト」製作委員会

自宅や映画館で楽しむ。パラスポーツを題材にした映画4選

『自宅や映画館で楽しむ。パラスポーツを題材にした映画4選』