中学生が日本ボッチャ協会のお仕事を体験!

中学生が日本ボッチャ協会のお仕事を体験!
2025.08.20.WED 公開

ボッチャの特別支援学校への定着や選手発掘を目的とする全国ボッチャ選抜甲子園。その記念すべき10回目の決勝大会が8月7日、東京都墨田区のひがしんアリーナで行われ、筑波大学附属桐が丘特別支援学校「桐が丘ポローニア」(東京都)が日本一に輝いた。

大会を主催する一般社団法人日本ボッチャ協会は国内におけるボッチャ競技の統括団体。都内在住または都内在学の中学生・高校生を対象とした、東京都の中高生職業体験「子どもスマイルムーブメント」の受け入れ団体として、中学生3人の職業体験を実施した。

大会の主役である選手たちを支える競技団体のお仕事は、体験した中学生にどう映ったのだろうか。話を聞いた。

2日間の職業体験に3人の中学生が参加した

イベントの裏側を学ぶ

「いろいろな職業体験があったが、イベントに携われるということで、日本ボッチャ協会の体験を選んだ。スポーツ競技団体の現場の人に話を聞く貴重な体験ができてよかった」と話すのは、都内の中学校に通う3年生だ。

日本ボッチャ協会のスタッフと意見交換も

自身は器械体操をやっていると言い、スポーツという共通点からボッチャに興味を持ったという。

「ボッチャは障がいのある人の競技というイメージだった。(日本ボッチャ協会の事業内容を聞き)私たちも出られる大会があるというのを知って驚いた」と明かす。

この日のプログラムにはボッチャ体験も組み込まれており、実際にボッチャを体験して面白さを知ったと言う。

「私も友達や家族に話すなどして、ボッチャを広めていきたい」とはつらつとした表情で語った。

参加者が楽しかったと口をそろえたボッチャ体験
photo by SportsPressJP

アテンドで選手と交流

学校の授業でボッチャを体験したことがあるという中学1年生は、16校によるトーナメントが進行する中で選手たちのアテンドを体験した。

選手と直接、会話できたことが印象的だったと言い、試合前は「リラックスして試合に臨めるよう、堅苦しい雰囲気にならないように笑顔で接することを意識した」と振り返る。

この日の職業体験は午前中で終了したこともあり、午後の時間帯に行われた決勝の行方は自主的にチェック。YouTubeを見てみたら、雑談を交わすなど交流した『桐が丘ポローニア』が決勝で勝利した、とうれしそうに話してくれた。

また、「選手としてスポーツに参加している人は、一度支える立場を体験してみるといいと思った」と話し、職業体験を通じて人のつながりの大切さをはじめとする新たな気づきを得たようだ。

前回優勝チーム含む16校が出場。第10回大会は、桐が丘ポローニアが第1回大会以来の優勝校に

競技をPRするために

今回の体験は大会の裏方だけではない。大会の翌日には日本ボッチャ協会のオフィスがあるビルの会議室で、同協会の事業内容や普及の現状と課題を学び、「ボッチャを国民的スポーツにするためにどんな取り組みをしたらいいか」を一緒に考えた。

イベントの集客方法や発信について考えた

「ボッチャの歴史やパラリンピック特有のクラス分けを知ることができ、ボッチャはもちろん、他のパラスポーツを見てみたいと思った」と話した中学3年生は、競技の認知度アップのためにさまざまなアイデアを発表。

「学校だけでなく、保育園などでもボッチャのイベント開催を」

「アニメでボッチャの物語を作ってYouTubeで流せば、学校で面白いと話題になるのでは」

他の中学生からも「(日本ボッチャ協会のキャラクターである)ボッチャマンにXを始めてもらう」、「ボッチャを習い事にする」、「バラエティ番組のゲームコーナーで取り上げてもらう」、「公園でボッチャができるようにする」など、いろいろなアイデアが集まった。

同協会の三浦裕子事務局長は「新しい意見はもちろんのこと、私たちができていないことをアイデアとして出してくれた。皆さんに継続して関わってくれたらうれしい」とコメント。

2日間のプログラムを終えて「競技団体の仕事に興味を持ったが、サポートをする難しさも感じた」と中学3年生。それでも、参加者みんながボッチャという競技への理解を深めたことは間違いない。

text by TEAM A
key visual by SportsPressJP

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『中学生が日本ボッチャ協会のお仕事を体験!』

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