東京2020パラリンピックでは、上肢障がい選手を対象とする種目のキョルギ(組手)が行われる。キョルギは、胴体への3種類の蹴り技が得点の対象となる種目だ。
一般のテコンドーでは頭への攻撃も可能だが、パラテコンドーでは禁止のため、蹴りの種類で高得点を狙う。
相手に対して、シンプルに繰り出す蹴り技は1回決まると2点。180度の回転が加わった後ろ蹴りは3点。そこからさらに軸足を入れ替え、体を360度回しながら繰り出す蹴りは4点となる。
このように蹴り方よって点数が異なるため、選手たちは戦局に応じて、点差を広げるため、また逆転を狙うために、蹴り技を意図的に組み立てて戦う必要がある。フィジカル的な強さもさることながら、戦局を冷静に見つめられる精神的な強さも必要となってくるのだ。